生命の進化をなぞるような作品の変遷
2026年2月27日(金)より、runurunu による個展〈א〉(アーレフ) が東京・新宿のアートスペース デカメロン で開催される。会期は3月29日(日)まで。
runurunuは衣装やファッションアイテムの制作から活動を開始し、近年は布を用いたソフトスカルプチャーやインスタレーション、パフォーマンスへと表現領域を広げてきた。素材との往復のなかで立ち上がる造形は、偶然と再現を繰り返しながら複雑なパターンを生み出す。その姿は、突然変異や増殖を続ける生命体を想起させるものである。
これまでの作品の変遷を辿ると、人体を起点とした “服” から出発し、やがて人体から離れたタツノオトシゴや放射相称をモチーフとしたインスタレーションへと移行。さらに機械やテクノロジーをも生物の一部として取り込み、布という皮膚に近い素材と統合させた新たなソフトスカルプチャーへと至った。その過程は、生命の進化を造形として追体験する試みともいえる。
Dimensions variable Fabric, aluminum, silicon, carbon, rubber, laser
Fabric, stainless, steel, aluminum, plastic, water, light,laser
Fabric, stainless, steel, aluminum, pump, resin, silicon, plastic, motor, wine
新作が提示する 「観測位置としての人間」
本展では、私たちが 「人体を有している」 という前提にあらためて立ち返る。テーマとなるのは、人間のスケールでは扱いきれない現象を、人間の身体を通して経験するという試みである。
新作〈rs〉は椅子型の作品で、鑑賞者が実際に座り映像を鑑賞できる構造を持つ。前方に展示される映像作品〈 ga, 〉は ジョルジュ・バタイユ の著作『太陽肛門』から着想を得ており、太陽のプロミネンスや日蝕、そしてそれらを観測する地点をめぐって制作された。真偽を交えながら構築される映像体験は、観測する主体としての人間を問い直す。
runurunuは本展に際し、「人間とは何か、ではなく、どのような配置が人間という像を生じさせるのか。観測位置の一つとしての人間と不可視の存在を探る」 と述べている。
2021年に制作された〈א(アーレフ)〉を転機に、人体構造から離れていったかに見えた作家が、新たな視座を携えて再び“人体”のスケールに向き合う現在地が示される展示となる。
Fabric, stainless, steel, aluminum, light, resin latex, plastic, laser
fabric, silicon, stainless, steel, alminium, acrylic, rubber, pleasurestic, speaker, laser
א (アーレフ)
会期:2026年2月27日(金)~3月29日(日)
会場:デカメロン
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-12-4
営業時間:20:00~27:00
休廊日:月曜日
ホームページ
https://decameron.jp/
Instagram
https://www.instagram.com/decameron_kabukicho/