CULTURE | 2026/11/06

電子音楽が、帯の紋様になる。
伝統工芸とデジタルアートが共鳴する高輪の4日間

Carsten Nicolaiら8組参加、MoN Takanawaで11月20日〜23日開催

FINDERS編集部

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伝統文化とデジタルアートが「共鳴」する4日間、高輪に出現

東京・高輪に、伝統文化と最先端のデジタルアートが出会う展覧会が期間限定で現れる。一般社団法人MUTEK Japanは、2026年11月20日(金)〜23日(月・祝)の4日間、TAKANAWA GATEWAY CITY内の文化施設「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」にて、「ETERNAL Art Space Exhibition 2026 RESONANCE — Tradition Reimagined」を開催する。音楽とアートの国際イベント「MUTEK.JP 2026」との同時開催である。

本展のテーマは「RESONANCE(共鳴)」。日本に受け継がれてきた伝統文化と、現代のデジタルアートが出会うことで新たな価値や表現が生まれるという意味が込められている。参加するのはCarsten Nicolai、Hatis Noit、中山晃子、FLIGHTGRAF、藤元翔平をはじめとする国内外のアーティストやクリエイティブチーム8組だ。映像、サウンド、オーディオビジュアル・インスタレーション、いけばななど多様な表現を通して、日本の伝統に息づく美意識や精神性を現代の視点から再解釈する。

会場は2F・3F・4Fの3フロアで構成され、2F・3Fの展示は入場無料である。4F Tatamiのみ一部プログラムが有料となる。なお本展は、令和8年度「日本博による地域固有文化コンテンツ創出補助事業」(独立行政法人日本芸術文化振興会/文化庁)の一環として開催される。

MoN Takanawa: The Museum of Narratives エントランスロビー(撮影:高木康行)

西陣織の帯に電子音楽を織り込む、国内外アーティストの作品群

4F Tatamiで上映される作品の中でも目を引くのが、ドイツの電子音楽家Carsten Nicolai(Alva Noto)と、京都・西陣織の老舗HOSOOによるコラボレーション映像作品「WAVE WEAVE」である。電子音楽のスコアを視覚的なパターンへと変換し、西陣織の帯の紋様として織り上げる制作過程を記録した23分間の作品で、京都・丹波の工房で撮影された映像と、独自に作曲された電子音楽を通して、伝統工芸と現代のデジタル表現が交差する世界を描き出している。

Carsten Nicolai — WAVE WEAVE in collaboration with HOSOO
Carsten Nicolai — WAVE WEAVE in collaboration with HOSOO
Carsten Nicolai — WAVE WEAVE in collaboration with HOSOO

同じく4F Tatamiでは、ロンドンを拠点に活動する日本人ヴォーカリスト・Hatis Noitによる映像作品「Aura」も上映される。故郷・北海道の知床の森で体験した自然への畏怖と安らぎを原点に、自身の声のみを幾重にも重ねて創り上げた音楽世界を映像とともに展開する内容だ。日本庭園の枯山水に着想を得たShuhei Matsuyama & Tetsuji Ohnoの「Hyperbolic Scape」と合わせ、3作品が約40分間でまとめて上映される。

Hatis Noit — Aura
Hatis Noit — Aura
Shuhei Matsuyama & Tetsuji Ohno — Hyperbolic Scape

2F・3Fの無料展示エリアも見どころが多い。華道家元池坊とコニカミノルタジャパンなどが手がける新レーベル「ike-bana」によるいけばなの再解釈、気泡の表情を描く中山晃子の「Hemispherical Portraits」、約8年をかけて開発されたFLIGHTGRAFのキネティック・ライト・スカルプチャー「LOOP」、藤元翔平によるレーザーインスタレーション「intangible #form」など、分野の異なる作家たちがそれぞれの手法で伝統と現代を結び付けている。

ike-bana — Interpreted Scape
FLIGHTGRAF — LOOP
Shohei Fujimoto — intangible #form

障子の向こうに広がるもう一つの世界、ヤマハの立体音響が生む体験

4F Tatamiでは、有料のオーディオビジュアル作品と交互に、ヤマハグループの立体音響ソリューション「Sound xR」を活用した体験型インスタレーション「あわい間 / Awai Ma」が無料・事前予約制で公開される。日本の伝統的な建具である障子を通して、内と外、音と静寂、空間と時間の「あわい」を体感する作品で、障子の開閉に呼応して音や映像、空間の表情が変化する仕組みだ。情報や刺激に満ちた現代社会において、特定の目的を持たずただ時間を過ごし何かを感じることの豊かさを問いかける内容となっている。

Sound xR Installation — あわい間 / Awai Ma

4F Tatamiのプログラムは11月20日(金)〜22日(日)の3日間限定で、有料・無料それぞれ1時間ごとに交互上映される。有料プログラムは入場料1,000円(税込)で40分・完全入替制、無料プログラムも定員50名の完全入替制・事前予約制となっており、いずれもPeatixでの事前手続きが必要である。23日(月・祝)は別プログラムが予定されている。

伝統工芸の技と最先端の音響・映像技術が同じ空間の中で響き合うこの展覧会は、アートやデザインに関心のある人だけでなく、日本文化を新しい角度から見つめ直したいビジネスパーソンにとっても刺激を得られる機会になるはずだ。会期は4日間と短いため、2F・3Fの無料展示だけでも、気になる人は早めに予定を立てておきたい。


ETERNAL Art Space Exhibition 2026 RESONANCE — Tradition Reimagined
会期:2026年11月20日(金)〜23日(月・祝)[4日間](4F Tatamiのプログラムは20日(金)〜22日(日)の3日間限定)
会場:MoN Takanawa: The Museum of Narratives(TAKANAWA GATEWAY CITY内)
料金:2F・3Fは入場無料、4F Tatami有料プログラムは1回1,000円(税込)、Sound xRインスタレーション「あわい間/Awai Ma」は無料(事前予約制)
主催:一般社団法人MUTEK Japan
共催:東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)
協賛:ヤマハ株式会社

公式サイト
https://exhibition.eternalart.space/