「みつめる」をテーマに、鑑賞から体験へ広がる秋のデザインイベント
日々多くの情報やイメージに触れる中で、一つの作品や風景をじっくりと見つめる時間は少なくなっている。東京ミッドタウン(東京都港区赤坂)は、そうした感覚を取り戻す秋のデザインイベント「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2026」を2026年10月16日(金)から11月4日(水)まで開催する。会場を巡りながら作品を鑑賞するだけでなく、芝生で音楽を聴き、書店で一冊を選び、クリエイターの言葉に耳を傾けるといった多彩な体験を通じて、日常の中にあるデザインの面白さに気づかせてくれる企画だ。
今回で2回目を迎える本イベントのテーマは「みつめる」である。前身にあたる「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」は2007年から2024年まで17回にわたって開催されてきた歴史を持ち、2025年からは日常との接点をより重視した「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE」として再始動している。東京ミッドタウンはデザインを「何かと何かのあいだを、適切につなぐもの」と捉え、人と人、人と社会、モノと空間の関係性の中にあるデザインへ目を向けることを企画の軸に据えている。
会期中は展示を中心にしながらも、音楽、本、トーク、食といった、一見デザインと直接関係のなさそうなコンテンツが並ぶ。忙しい日常の中で立ち止まり、物事をじっくりと見つめ直すきっかけを探しているビジネスパーソンにとっても、示唆に富む内容といえるだろう。
芝生の音楽ライブと、全国38店が集うブックマーケットが週替わりで登場
10月17日(土)・18日(日)には、芝生広場とミッドタウン・ガーデンで「DESIGN LIVE MUSIC」を開催する。時間は17日が12:00〜18:00、18日が12:00〜17:00で、入場は無料だ。FPM田中知之、畳野彩加(Homecomings)、澤部渡(スカート)、沖野修也、森田美勇人らミュージシャンに加え、デザイナーの川尻竜一や山口央がグラフィックを手がけたDJブースや演奏ブースが登場し、音楽を「聴く」だけでなく空間を「見る」「撮る」体験へと広げる。フード&ドリンクを提供するキッチンカーも並び、芝生でくつろぎながら音楽と食を同時に楽しめる。
続く10月24日(土)・25日(日)には、全国の書店・文具店38店舗が集まる「DESIGN LIVE MARKET by 読の市」を、芝生広場やミッドタウン・ガーデン、コートヤードで開催する。時間は11:00〜18:00、入場無料(会場内での商品購入は有料)で、新刊・古本、独立系書店から移動式店舗まで多様な38店が並び、目当ての一冊を探すだけでなく棚を眺めながら思いがけない本との出会いを楽しめる。会期中には絵本専門店「ニジノ絵本屋」が選書を手がけ、子どもだけで本を選べる「オヒサマこども書店」や、クリエイターが推薦する一冊を集めた六本木未来会議「デザイン&アートの本棚」など、読書を切り口にした体験企画も用意されている。
クリエイターの思考に触れるトークサロンと、街を彩る展示・インスタレーション
10月24日(土)・25日(日)の14:00〜19:00には、インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(ミッドタウン・タワー5F)で「DESIGN LIVE TALK SALON」を開催する。永井一史氏、水野学氏、田川欣哉氏、川上典李子氏、鈴木元氏らデザイン界の第一線で活躍する登壇者が、完成した作品だけでは見えない発想の源泉や試行錯誤について語り合う、各回60分と交流会30分のトークセッションだ。入場無料で各回80名程度、申込みは9月下旬公開予定のPeatixページから受け付ける。25日14:00にはスペシャルプログラムとして、カンファレンスRoom(ミッドタウン・タワー4F)で養老孟司氏による講演「方丈記に学ぶ」も予定されており、館内の21_21 DESIGN SIGHTで開催中の企画展「方丈記に学ぶ-生きるを編み直す小さな建築-」のディレクターを務める塚本由晴氏や、同館館長の佐藤卓氏も登壇する。
会場各所では、企業やクリエイターによる展示企画「DESIGN LIVE SUPPORTERS」も展開する。日本各地の家具ブランドを紹介する「JAPAN FURNITURE SHOW by IFFT 2026」、イタリア車ブランドの世界観を伝える「FIAT POP UP」、金属加工の技術を生かした屋外展示「BTk Metal Garden」、地域材を用いた移動可能な家具を提案する「Life Mobile」など、業種の異なる展示が館内各所に点在する。廃棄された漁網をアップサイクルした糸を使う建築家・永山祐子氏のインスタレーション「うみのハンモック」は、2022年の初公開以来各地を巡回し、遊具メーカーのジャクエツとの共同事業による製品化を経て、4年ぶりに東京ミッドタウンへ帰ってくる。さらに会期中は3年ぶりにオールナイトで復活する「六本木アートナイト2026」との連携企画として、アーティスト・柴田まお氏による作品《Camouflage Prints》もミッドタウン・ガーデン入口に登場する。
会場では、ハート型の「みつめるシート」や「みつめるしおり」を無料で貸し出し・配布するほか、館内のインテリア&デザイン店舗で5,000円(税込)以上購入すると、佐藤卓氏がデザインしたオリジナルトートバッグが先着500名に贈られる。作品を鑑賞するだけでなく、音楽を聴き、本を選び、クリエイターの言葉に耳を傾ける――そうした体験の積み重ねが、日常の中で見過ごしていたものを見つめ直すきっかけになる。仕事や暮らしのヒントを探している読者にとっても、週末ごとに違う顔を見せる東京ミッドタウンを、じっくり巡ってみる価値がありそうだ。
TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2026
テーマ:みつめる
会期:2026年10月16日(金)〜11月4日(水)
会場:東京ミッドタウン各所(東京都港区赤坂)
料金:主要プログラムは入場無料(書籍等の購入や一部企画は別途有料)
主催:東京ミッドタウン
公式サイト
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/8117/