LIFE STYLE | 2021/03/17

雪を火で炙り「溶けない!テキサスの豪雪は偽物!」と主張する陰謀論がTikTokで拡散中

文:汐里
ジョー・バイデン大統領らが仕組んだと主張
今年2月中旬、アメリカは記録的な寒波に見舞われ、各地で大雪が観測...

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溶けない雪のカラクリが明らかに

バイデン大統領が豪雪を引き起こしたという陰謀論はありえないとはいえ、なぜ雪は動画の中で溶けなかったのだろうか? 実は、これらは説明がつくものだ。雪は高熱で加熱されると、液体にならず気体に変化する「昇華」という現象を起こす。

また、ステットソン大学の生化学学部教授、タンディ・グラブス氏は『USA Today』の取材に「雪の下をライターで熱した時、雪が黒くなるのは、ライターの燃料が燃焼中に不完全燃焼が起こり、煤が形成されたためです」と明かした。

なお、このような陰謀論が拡散されたのは初めてではない。2014年1月にアメリカ南部を大雪が襲った際も、同様の陰謀論が叫ばれていたという。

予期せぬ災いを経験すると、犯人捜しをし、何かに責任を負わせたくなるかもしれない。しかし、そんなときこそ冷静になることが大切ではなかろうか。流れてくる情報を鵜呑みにせず、多角的に物事を見ることを改めて意識してほしい。


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