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1食2万円!?高級ビーフカツサンド店「Don Wagyu」がニューヨークに登場
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  • 2018.08.08
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1食2万円!?高級ビーフカツサンド店「Don Wagyu」がニューヨークに登場

観光庁の統計によると、1年間に約1,800万人もの日本人が出張や旅行で海外へ出かけるそうだが、「現地でも日本食がないとダメ」という人は結構いるのではないだろうか。

だが、国内では気軽に食べられる日本食も、海外では往々にしてお高い。海外における日本食は、日本におけるフランス料理的な位置付けらしく、ラーメン1杯が1,000円以上なんていうことも当り前だ。筆者が貧乏学生としてアメリカで生活していた頃、日本食レストランは高すぎてとても足を運べる場所ではなかった。

世界の富が集積する都市ニューヨークでも、和牛を売りにするレストランが増えてきているようだが、和牛(とりわけブランド牛)は国内でも相応の値段になる。海外で日本のブランド牛を提供するレストランとなれば、やはりニューヨーカーでも相当稼ぎがないと入店できない価格設定の店が多いようだ。

文:6PAC

高級ビーフカツサンド店はウォール街のトレーダー御用達?

2018年6月27日、ニューヨークにアメリカ初の和牛サンドイッチ専門店「Don Wagyu」がオープンした。

提供メニューは3種類のビーフカツサンドだ。

一番安い米国産ブラックアンガスと但馬牛(兵庫県産のブランド)を交配させた和州牛(Washugyu)のカツサンドでも、25ドル(約2,700円)もする。次いで宮崎牛のカツサンドは75ドル(約8,300円)。最も高い、宮崎のブランド牛、尾崎牛を使用し木箱に入れられたカツサンドのお値段は、フレンチフライ付きで185ドル(約2万500円)に上る。

Warning : you won’t want to share #DonWagyu

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It’s about time for a power lunch #Ozaki

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T O M O R R O W We’re opening our doors - come pull up a seat

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和風と中国風が謎ミックスされた店内。ちなみに公式Instagramアカウントでは「Don」にちなんでなのか、定期的に日本のヤクザや暴走族、タケノコ族などの古い写真もアップされている。

アメリカでは尾崎牛は毎月5頭しか輸入されないが、そのすべてをDon Wagyuが輸入しているそうだ。

すべてのカツサンドは、2分半揚げてミディアムレア状態になった5オンス(約141グラム)のビーフカツを、たまねぎ、生姜、ニンニク、酒、みりん、たまり醤油、黒酢でできたタレと共に食パンに挟んだものだ。日本のカツサンドのように野菜は入っていない。付け合わせのフレンチフライは日本のポテトチップスのようにのり塩味となっている。Don Wagyuの場所はニューヨーク証券取引所から歩いて5分圏内ということで、ウォール街のやり手トレーダーたちのランチといったところか。

同じくニューヨークにある「212 Steakhouse」では、ブランド牛の代表格・神戸牛のステーキを提供している。アメリカには“Kobe Beef”を謳っているものの、実際には神戸牛ではない牛肉を提供する店が多い。しかし同店は、神戸肉流通推進協議会の神戸ビーフ指定登録店なので安心だ。

Have you taken advantage of our Kobe Beef promotion? Come in before it’s too late!

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ステーキはリブアイ、ストリップロイン、テンダーロインの3種類で、価格は1オンス(約28グラム)当たり25ドル(約2,700円)で、注文は最低3オンスからとなる。日本人にとっての1人前を200グラムとすると、7オンス(約198グラム)相当で175ドル(約1万9,400円)となる計算。もちろんチップは別だが、Don Wagyuのカツサンドと同店のステーキがほとんど同額なことに日本人としてはモヤモヤさせられてしまうだろう

海外では和牛(Wagyu)=神戸牛(Kobe Beef)

海外では和牛(Wagyu)=神戸牛(Kobe Beef)という図式があるようで、“Kobe Beef”の名前をつけたホットドッグやハンバーガーも多い。実際には神戸牛ではなく和牛だったり、前述した和州牛(Washugyu)だったりするケースが多々ある。

ニューヨークの「Kings of Kobe」という店は店名でも“Kobe”を名乗っているが、メニューには和牛(Wagyu)のホットドッグとハンバーガーが並んでいる。価格は9.55ドル(約1,060円)から22.35ドル(約2,500円)というレンジだ。公式サイトにもアメリカン和牛(American Wagyu)との記載があるので、和州牛(Washugyu)を使っているようだ。

農林水産省の資料によると、日本から外国への牛肉輸出が右肩上がりで伸びている。香港、シンガポール、米国、欧州といった富裕層の多い地域への輸出が堅調だ。和牛を売りにしたレストランは、ニューヨークだけでなく世界中で乱立し続けるのだろうか。

海外でも和牛や和牛に近い肉が普通に食べられる時代になったのは、日本人にとって嬉しい話である。だが、日本国内だろうと海外だろうと、ブランド牛じゃないと嫌だというのであれば、日本のブランド牛の団体が公表している本物のブランド牛を提供するレストランリストを確認したほうがいい。前述した神戸ビーフ指定登録店の他にも、例えばこんなリストがある。

■神戸ビーフ指定登録店 海外
http://www.kobe-niku.jp/shop/?prefecture=48&tag=
■宮崎牛取扱店一覧 海外のレストラン
http://www.miyazakigyu.jp/restaurant/?p1=5
■飛騨牛海外推奨店
http://www.hidagyu-gifu.com/shop.php?type=1&area=7

日本から外国への牛肉輸出が全体として伸びているものの、ブランド牛に限っては供給量がそもそも少ないので、海外で本物のブランド牛を提供するレストランは思いのほか少ないのが現実のようだ。


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