文:赤井大祐
新型コロナウイルス感染拡大の影響で美術館や博物館などの臨時休館が相次いでいる。せっかくの休日も、やはり行く宛が無いとなかなか寂しいもの。そこで今回は、外出しなくてもスマホやPCを通じて、世界中の芸術作品を楽しめる美術館・博物館を紹介する。
Googleの提供する「Google Arts&Culture」では、世界中2500以上の美術館や博物館などと提携し、多彩なアート作品を無料で鑑賞できるのだ。外出できない休日も「バーチャルツアー」を楽しもう。
日本の美術館・博物館
東京国立博物館(東京)
1872年から始まり、日本で最も長い歴史を持つ博物館。国宝89件を含む11万7000件以上を収蔵する日本屈指の博物館の中を散策できるほか、16世紀に描かれた国宝『観楓図屏風』の詳細な解説入りコンテンツなど、100件を超える作品ごとの鑑賞も可能。
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東京国立近代美術館(東京)
明治時代後期から現代まで、日本近代化のなかで生まれた数多くの絵画、彫刻、写真などを所蔵している、日本で最初にできた国立美術館。岸田劉生、菱田春草など名だたる作家の作品を鑑賞できるとともに、横山大観の『生々流転』など、120件を超える作品の高解像度写真も楽しむことができる。
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国立西洋美術館(東京)
明治期の実業家・松方幸次郎の「松方コレクション」を基礎に、西洋美術作品を数多く所蔵している国立西洋美術館。20世紀を代表する建築家、ル・コルビュジエによって設計され、建物それ自体が世界文化遺産に登録されている本館の散策も楽しめる。また、モネの『睡蓮』をはじめとした250件近い西洋絵画、彫刻作品も作品ごとに鑑賞可能。
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京都国立博物館(京都)
主に平安時代から江戸時代にかけての京文化を作り上げた美術作品や文化財を中心に所蔵。8000件を超える所蔵品には、国宝29件、重要文化財196件が含まれる関西屈指の博物館を散策可能。その他にも、「爛熟の江戸絵画」と題し、成熟した江戸の文化を映した作品の数々や、雪舟などが描いた水墨画を含む、200件にも及ぶ、作品・文化財を作品ごとに閲覧可能。
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大原美術館(岡山)
人気観光スポット岡山県・倉敷美観地区の風景と合わせ、セザンヌ、モネ、ゴーギャン、ピカソ、ルソーなど、近現代を代表する巨匠の作品を鑑賞できる。更に「近代美術」「ポスト印象派」「象徴主義」「キュビズム」などのカテゴリーごとに、およそ50件近い作品の鑑賞も可能となっている。
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世界の美術館・博物館
大英博物館(イギリス・ロンドン)
エジプトのミイラやイースター島のモアイ像など、古今東西あらゆる収蔵品を有し、とても一日では回りきれないと言われる広大な博物館もいつでも鑑賞可能。個別に鑑賞可能となっている作品も7000件を超え、世界中のあらゆる文化財をいつまでも見ていられる。
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グッゲンハイム美術館(アメリカ・ニューヨーク)
螺旋状に造られた建物が特徴的なニューヨークのグッゲンハイム美術館では、数多くの近現代アート作品を鑑賞可能だ。絵画、写真以外にも、立体的なインスタレーション作品なども体験できる。2000年代以降のものを中心に、200件もの作品の個別鑑賞も可能だ。
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オルセー美術館(フランス・パリ)
二月革命が起こった1848年から第一次世界対戦が勃発した1914年までの期間の作品を収蔵しているオルセー美術館では、ミレーの『落ち穂拾い』やゴッホの『自画像』といった世界的な有名作をじっくり鑑賞できる。その他にも近現代美術の礎を作った270件もの作品を個別鑑賞可能。
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オンライン美術館「HASARD」
最後に「Google Arts&Culture」以外に美術館を楽しむ方法として、オンライン美術館「HASARD(アザー)」を紹介したい。こちらのサービスもスマホやPCを通して無料でアート作品を鑑賞することができる。3月19日現在、ゴッホやミュシャといった有名作家を含む11種類の展示を行っている。
また、新型コロナウイルスの影響で中止となってしまった、アート・デザイン系の学校の卒業制作の作品をウェブサイトにて無料で公開する取り組みを、3月8日から3月31日まで行っている。
外出しづらい今の時期、ソファの上で思う存分、アート鑑賞にふけってみてはいかがだろうか。