文:武者良太
アップルが推奨している成分が含まれている
新型コロナウイルスの対策として、ドアノブやベッドの柵、車のハンドルなど、手で触れることが多い箇所の消毒を行っている人も多いだろう。しかしいまその手に持っているスマートフォンの画面の消毒は行っているだろうか。
イギリスの保険会社「Insurance2go」が2018年に公開したレポートによれば、スマートフォンの画面は便器の座面より汚れているとのこと。汚れたら乾拭きする、という意識で接している人が多いデバイスゆえか、実は目に見えない汚れがたくさん付着しているのだ。
では、どのように清掃・消毒すればいいのだろうか。その参考となる情報をアップルが公開した。
iPhone のお手入れに消毒剤を使っても大丈夫ですか?
70%イソプロピルアルコール含有ワイプやクロロックス除菌ワイプ (Clorox Disinfecting Wipes) を使い、iPhone の外表面を優しく拭き取る分にはかまいません。漂白剤 (ブリーチ) は使わないでください。開口部に湿気や水分が入り込まないようにご注意ください。また、洗剤類の中に iPhone を浸さないでください。(Apple)
イソプロピルアルコール(プロパノール、イソプロパノール)とはアルコールの一種で、50~70%の希釈液は手指・皮膚の消毒、脱脂などで使われている。また医療機関では医療用具の消毒にも用いられており、効果はお墨付きといえる。(余談だが、病院特有のあの匂いはイソプロピルアルコールの匂いそのものだ)
エタノールではだめなのだろうか。と疑問を抱く人もいるかもしれない。しかしエタノールはスマホ画面の清掃用としては不適切。液晶画面のコーティングにダメージを与えてしまうことがあるからだ。
このイソプロピルアルコールだが、一部のメガネクリーナーでも用いられている。小林製薬の「メガネクリーナふきふき 眼鏡拭きシート」などであれば個別包装で持ち運びがしやすい。希釈する手間もかからないのでおすすめだ。

なおメーカー希望小売価格は20包が350円。40包が600円。高価販売しているショップでは購入しないように注意してほしい。