宮崎大輔
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1988年長野県生まれ。信州大学大学院農学研究科で修士号を取得後、2013年からJICAの青年海外協力隊に参加。中米パナマ共和国で農業指導を2年間行う。2015年からフリーランスになり日本、東南アジア、南米、アフリカの案件に農業コンサルタントとして従事。またノマド生活をしながら、世界中でスナップ写真やポートレート写真を撮影中。
大麻と売春が合法な国オランダ
オランダではまずは首都のアムステルダムに滞在しました。アムステルダムといえば運河が有名な都市ですが、大麻が合法なので大麻ショップが並んでいたり、飾り窓とよばれる合法的な売春施設もあります。特に飾り窓は観光地化していて、昼間に訪れると男性女性問わず観光客でごった返していました。ただし、夜になると雰囲気は変わるそうですが。
オランダではアムステルダムの他にも、近郊の都市ザーンダムやハールレムにも足を伸ばしました。ハールレムには有名な観光スポットがないので、わざわざ立ち寄る観光客は少ないと思います。しかし、私がオランダに来た目的はハールレムに行くことでした。
ローカル感を大切にするホステル
ハールレムを目指した理由は、この街にあるホステルに泊まるためです。私は以前、日本のとあるゲストハウスで2週間働いたことがあり、そのゲストハウスのオーナーさんから「ぜひこのホステルに泊まってみて」と勧められたのでした。
そのホステルの名前は「Hello I'm Local」。名前からしてローカル感を大切にするホステルということが伝わってきますよね。ローカル感とは何かと聞かれると説明するのが難しいんですが、その土地に根付いたものを大切にすることだと私は思っています。
ゲストハウスのオーナーさんからおすすめされたこともあって、期待のハードルが上がっていましたが、その期待以上に素敵な宿でした。まず、チェックインのときからすでに他の宿とは違います。スタッフさんが自己紹介をして握手をして世間話をしてから、ようやくチェックインの手続きが始まりました。これだけで良いホステルだということが伝わってきませんか?
ローカル目線で旅をすること
せっかくローカルな宿に泊まるので、ここではローカルな時間を過ごしてみることにしました。朝起きたらカフェに行ってのんびりとコーヒーを飲み、駅まで散歩してみます。お腹が空いたら雑貨屋さんとカフェが一緒になったようなお店でランチを食べて、午後はスーパーマーケット巡りをしてみます。陽が沈んできたら早めにアジア料理店で箱に入った麺料理を食べて、夜はホステルのラウンジで本でも読みましょう。観光旅行に飽きた人は、ぜひローカルな旅をしてみてください。
旅人との交流
ホステルのラウンジにいると、同じ部屋に泊まっている女性が声をかけてきました。このホステルには男女混合の相部屋があり、ベッドにはそれぞれの名札が貼ってあります。名前がわかるだけでも声をかけやすいですよね。
話をしてみると彼女はアメリカから旅行に来ていて、大学を卒業した後の自由な期間、いわゆるギャップイヤーを利用してヨーロッパ旅行をしているそう。お互いにこれまでに旅した国の情報交換をしたり、これからの旅の計画を共有して楽しい時間を過ごしました。こうやって自然と旅人同士で交流が生まれるのがホステルの魅力ですね。
運河と自転車の街
アムステルダム、ザーンダム、そしてハールレム。オランダで訪問した3つの街に共通しているのは、運河があることです。運河があれば船を使って移動したり、荷物の運搬ができます。代わりに橋を何本も作らないといけません。
イタリアのヴェネツィアも運河がある街ですが、ヴェネツィアは徒歩を基本としているので街の構造がオランダとは少し違いました。それに対してオランダでは自転車や車での移動が多いです。ヴェネツィアの街は細い路地が迷路のように入り組んだ構造ですが、オランダの街は広い道と大きな橋がかかっています。
オランダは自転車が有名な国だとは知っていましたが、実際に来てみると予想以上の多さに驚きました。お店の前には大量の自転車が停まっていますし、どこにでも駐輪スペースがあります。街を歩いていると何回も自転車に轢かれそうになりましたし、街中の自転車屋さんでは変わった自転車を売っています。オランダは自転車に乗ることが当たり前の国なのだと感じました。