LIFE STYLE | 2020/12/24

相手に「イエス」と言わせるプレゼン作り7つのステップ【連載】ハーディソンの「口癖」にしたい英会話(18)

英語でプレゼンを作るなんて、ハードルが高い!と感じていませんか?
実は、前回の記事で「中学校の教科書レベルの文章の方が...

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英語でプレゼンを作るなんて、ハードルが高い!と感じていませんか?

実は、前回の記事で「中学校の教科書レベルの文章の方が分かりやすい」と書きましたが、プレゼン資料はまさに「初級者英語」の実力の発揮どころなのです。

今回の記事では、私が持っている裏技を含め、一から十まで教えてしまいます。

連載一覧はこちら

フィー・ハーディソン

ライター、クリエイター

高校教師や大学留学課事務、バーテンダー、通訳・翻訳家、といった特殊な経歴を持ち、その経験を活かしてブログやYouTubeで活動。『New York Times』に取り上げられるなど、クロスカルチュアルな知識を広め、活動の幅を広げている。

相手に「イエス」と言わせるプレゼンを作る7つのステップ

そもそも、プレゼンとは、企画職やマーケティング職、管理職といった職でのみ必要なスキルだと思っていませんか?

実はプレゼンテーションとは、「相手にイエスと言わせるツール」なのです。ミーティングにおいて口頭で提案するのと、プレゼン資料を作って提案するのでは、相手への説得力がまったく違います。

では、簡単な7ステップを見ていきましょう!

1)オンライン画像作成ツール「Canva」を開く

すでに「え〜、なにか会員登録しなきゃいけないの?」と思った方、その一歩を踏み出しましょう。いいえ、私はCanvaの回し者ではなく、Canvaの存在を自分で見つけ出し、実際に数年使用していて本当によいウェブサービスだと知っているからこそ、教えたくないのに教えています……!

Canvaとは、無数にテンプレートが用意されている、オンライン画像作成ツールです。少なくともアメリカではCanvaを知らないビジネスマン(特にマーケティング職)はいないと言っても過言ではないでしょう。実際にインスタグラムを見ていても「あ、これCanvaで作ってるな」と分かる投稿もあるくらいです。

Canvaを開いたら、自分のFacebookやメールアドレスでサインアップします。サインアップ後にサインインが完了したら、自分のダッシュボードが表示されます。検索窓があるので「presentation」と検索しましょう。

すると、もう私の言っている意味が分かったはずです!Canvaのプレゼンテンプレートを使用すれば、誰もがその道のプロのようなプレゼン資料を作れてしまうのです。

※ファイルはMicrosoft PowerPointのファイルに出力可能です。

2)プレゼンのタイトルとアジェンダを書く

1ページ目にプレゼンのタイトルを書きましょう。なるべく多くの人が感じている小さなことを例に取り上げたいので、タイトルは「Workload Management(仕事量の管理)」にしてみます。

2ページ目にアジェンダを書きます。これも、前回紹介した通り簡潔に起承転結を記します。

 Cases(事案例)
 Issues(問題)
 Goals(目標)
 Suggestions(提案)

3)Cases(事案例)を書く

たとえば、こんな感じでどうでしょう?

Working hours(労働時間)
Some employees are not recording their over-time working hours.(労働時間を記録していない従業員がいる)
Some employees work more than 80 hours a month.(週80時間働いている従業員がいる)

Goal settings(ノルマの設定)
We have experienced unrealistic goal setting in the marketing team and the sales team last few months.(過去数カ月の間でマーケティングチームとセールスチームにおいて現実的ではないノルマ設定が見られた)

・User acquisition: 8000 per month (Realistic goal: 5000 per month). (顧客獲得: 月8000人、現実的な数字:月5000人)
・Sales closures: 120 per month (Realistic goal: 90 per month)(契約:月120、現実的な数字:月90)

According to goal settings and working hours, we tend to burn out frequently as a company. (ノルマ設定と労働時間のデータに基づくと、会社として継続的にバーンアウトを起こしている状態ということが分かった)

関連データがあれば、数字やグラフを使います。データがなければ、自分で調査してデータを作ることも考えましょう。データのないプレゼンに説得力はあまりありません。

4)Issues(問題)を書く

前述した事案例をもって、何が問題なのかを書いていきます。

Legal issues(法的な問題)
Not tracking working hours is illegal.(残業を記録しない行為は違法)
More than 80 hours of over-time is considered physically alerting by the government standard.(政府基準で80時間以上の残業は健康障害を引き起こす原因となるとされている)

Efficiency(効率性)
The sales team had 120 closures as a goal last two months. In the first month, they closed 100. The average over-time was 150 hours. In the second month, they closed 40. The average over-time was 40 hours. This pattern shows that we lack efficiency by burning out in the month after the peak month.
(セールスチームの目標設定は120件の契約完了でした。初月、彼らは100件の契約を結びました。平均残業時間は150時間でした。次の月、彼らは40件の契約を締結しました。ピークの月を超えると大きくバーンアウトしてしまうパターンが確認できます。)

とにかく手持ちの数字を全部出し、グラフ化しましょう。実際の数字(データ)を見てみることで、自分でも知らなかったような事実が判明することもあります。

5)Goals(目標)

Less legal risks on working-hours(労働時間に関する法的リスクの軽減)
Managing working-hours strictly.(労働時間を厳しく管理する)

Realistic goal settings(現実的なゴールを設定する)
Set the goals based on employee headcounts.(従業員の数にあったノルマを設定する)
Aim for constant efficiency and productivity.(継続的な効率性と生産性を重視する)

6)Suggestions(提案)

この項目が一番大切です。これまでの1~5は、この提案を飲んでもらうための前フリに過ぎません。

Working-hours(労働時間)
Make sure the team manager approves their over-time before they do.(残業は上司の許可のもと行うようにする)
Use time-cards to clock-in and clock-out.(タイムカードを使用する)
Set the maximum over-time to 45 hours per month according to the government’s indicator.(政府基準に従い月ごとの残業は45時間までとする)

Realistic goal settings(現実的なノルマ設定)
Calculate the most realistic goals based on the data of headcounts and working hours every month. (毎月ヘッドカウントと労働時間のデータを元にノルマ設定を行う)

7)くどくなりすぎないよう、シンプルな言葉と文章でプレゼンする!

以上が、相手にイエスと言わせるためのプレゼンのステップです。

これを参考に、魅力的なプレゼンをしていきましょう!