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聴覚に障害がある人のため、米国大学生が「口元の透けたマスク」を開発。アイデアと行動力に称賛の声
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  • 2020.04.08
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聴覚に障害がある人のため、米国大学生が「口元の透けたマスク」を開発。アイデアと行動力に称賛の声

文:赤井大祐

聴覚に障害を持つ人の多くは手話と合わせて、唇の動き、表情を読むことで、会話を行っている。今や外出時のマスク着用は必須だが、顔の半分以上を覆ってしまう以上、聴覚障害者の人たちのコミュニケーションに大きく影響が出ている。

そんな中、この課題を解決するため、とある大学生が立ち上がった。

口元が見えるマスクを無償で配布

ベルサイユ出身のアシュリー・ローレンスさん(21歳)は、米国ケンタッキー州にあるイースタンケンタッキー大学で、聴覚障害者に向けた教育について学んでいる。新型コロナウイルスが流行する中、アシュリーさんはFacebookで自作のマスクを公開する友人たちを見て、多くの人がマスクを着けたら、聴覚障害者の人たちはどうするのだろうか?と考えた。

「見落とされている人が大勢いるように感じました」と『LEX18』の取材に語るアシュリーさん。「私たちは今、パニックに陥っていて、多くの人が考えを巡らすことが出来ていません。ですから、このような時こそ、人々がコミュニケーションを取ることが重要です」とも。

そこでアシュリーさんは母親の協力を得て、自宅に余っていたベッドシーツとプラスチック製の透明なシートで、口元が透けたマスクを開発。このマスクがあれば、唇の動きや表情が確認でき、聴覚障害者の人たちも円滑にコミュニケーションを取ることが可能だ。

アシュリーさんは、このマスクを必要としている人に届いてほしいとの思いで、自身のメールアドレスを公開。受けた注文にすべて無料でマスクを提供した。すると2日間もしない内に、アシュリーさんの元に6つの州から、数十件の注文が届いた。

現在クラウドファンディング実施中

また、アシュリーさんは、4月1日に、クラウドファンディングサイト『GoFundMe』 で材料費、輸送費をまかなうプロジェクトを立ち上げた。4月8日現在、3300ドルを超える支援が寄せられ、彼女の活動を後押ししている。集まったお金の内、実費として使用されなかった分は、聴覚障害の子どもたちの家族を支援するNPO団体「HANDS & VOICES」に寄付される。

また、アシュリーさんは現在、人工内耳や補聴器を装着しているため、耳の後ろにマスクを掛けられない人のため、頭の後ろで結ぶマスクを試作中だという。

緊急自体だからこそ、見落とされがちなマイノリティの人々も、アシュリーさんのような人がいるだけできっと心強いことだろう。彼女の行いが多くの人に伝播し、皆が過ごしやすい社会作りにつながってほしい。


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