2029年 小惑星アポフィスが地球に最接近する貴重な観測機会に向けて
株式会社ロフトワーク、世界中に拠点を持つクリエイティブコミュニティFabCafe、千葉工業大学 惑星探査研究センターは、2024年11月に初の産学国際連携による小惑星探査プロジェクト「Project Apophis」を始動した。
アポフィスは直径340mの小惑星で、2029年4月13日に地球に最接近すると言われている。最接近時のアポフィスと地球の距離は約32,000kmで、これは月との距離の約10分の1に相当する。また、一般的な衛星の軌道高度は約36,000kmなので、それよりも近い距離を通過することになる。この千年に一度の人類共通のイベントは、地球上の広い地域から肉眼でも観測できると予想されているという。
この貴重な観測機会に向けて、「Project Apophis」は、企業、技術、資本、新しい才能や想像力を結集し、宇宙領域におけるビジネス機会を探索する。「Project Apophis」は、アポフィスに探査衛星を送る計画の実行と、それらの実行に伴う宇宙・非宇宙産業の共創を促進。そして、研究者とさまざまなプロフェッショナルやクリエイターをつなげるコミュニティやコンソーシアムの形成を目指している。
｢Project
Apophis｣ 活動計画
1. 小惑星探査ミッションの実行
小惑星アポフィスの地球最接近を前に、探査機による観測ミッションを行う。
2. 資金調達
小惑星アポフィス観測ミッション実施のための資金調達を広い分野から募り、領域を横断したコラボレーションの機会をデザインする。
3. 宇宙をテーマにした共創機会の促進
小惑星アポフィス観測ミッションを軸に宇宙・非宇宙分野を問わず、ビジネス共創のためのコンソーシアムの形成やスタートアップ向けのプログラムを実施する。
4. 情報発信
小惑星アポフィスの観測情報の発信のためのWEBサイトのローンチや、研究を広くアウトリーチするためのイベントの開催、クリエイターとのプロトタイピングなどを行う。
小惑星探査ミッションのロードマップ
｢Project Apophis｣ では、小惑星アポフィスの探査を中心に、宇宙・非宇宙分野のビジネスの交流を促すコンソーシアム運営や、クリエイターとともに宇宙とデザイン・アートに関する活動を行う予定。
･2024年 12月 Project
Apophis始動
･2025年 コンソーシアム、コラボレーションプロジェクトの始動
･2028年 観測衛星の打ち上げ
･2029年 アポフィスの観測開始 ※正確な時期は未定だが地球最接近前
･2029年 4月13日アポフィス 地球最接近
ロフトワーク
ロフトワークは「すべての人のうちにある創造性を信じる」を合言葉に、クリエイターや企業、地域やアカデミアの人々との共創を通じて、未来の価値を作り出すクリエイティブ・カンパニー。ものづくりを起点に、その土地ならではの資源やテクノロジーを更新する「FabCafe（ファブカフェ）」、素材と技術開発領域でのイノベーションを目指す「MTRL（マテリアル）」、クリエイターと企業の共創プラットフォーム「AWRD（アワード）」などを運営。目先の利益だけにとらわれず、長い視点で人と企業と社会に向きあい、社会的価値を生み出し続けるビジネスエコシステムを構築している。
FabCafe
FabCafeは、2012年に東京・渋谷に誕生して以来、国内5拠点ほか、タイ、スペイン、フランス、メキシコ、マレーシアなど世界中に拠点を広げるクリエイティブコミュニティ。新しいものづくりを実践する多様なクリエイターとの共創を通じて、パートナーや社会の課題に取り組んでいる。また世界各地域のクリエイティブコミュニティと密接につながり、その地域ならではのものづくりや素材、テクノロジーを活かした多彩なプロジェクトを手がけている。
千葉工業大学
世界各国の惑星探査計画に協力し、太陽系天体の起源と進化を解明することを目的として2009年に設立された千葉工業大学の研究機関。宇宙における生命の起源・進化・分布・未来を究明するアストロバイオロジーという学問を探究。さまざまな分野のエキスパートを擁し、JAXAをはじめ、NASAやESAなどとも連携を図りながら、惑星の成り立ちや有機物の存在、生命の痕跡などの調査・研究を推進している。
｢Project Apophis｣ についての問い合わせ先
FabCafe Tokyo E-Mail: fabcafet@loftwork.com