CULTURE | 2024/02/28

抹茶ツーリズム&古民家カフェプロジェクトが始動〜本物のMATCHAを世界へ発信〜

宇治茶の郷<京都府・和束町>で観光客と農家つなぐ取り組みが開始

文・カトウワタル(FINDERS編集部)

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五感で楽しむ古民家抹茶カフェがこの春OPEN予定

「静岡茶」、「狭山茶」とならび日本三大茶と言われるお茶ブランド「宇治茶」 。その生産量のうちの約半分を生産している一大産地に、宇治市と同じ京都府にある和束町という人口3,700人ほどの小さな町がある。和束町は元々山々に囲まれた平地が少ない土地で、先人達によって手鍬で山を切り開かれ、その山肌に茶畑が作り上げられてた場所だ。またその美しい風景は、「京都府景観資産」に登録され、2015年には「日本茶800年の歴史散歩」として日本遺産にも認定されている。

そうしたことから、近年、海外のセレブリティの日本を代表するお茶ブランドである「宇治茶」や 「MATCHA」への人気の高まりもあり、知名度も徐々に向上、和束町にもお茶に興味を持った外国人観光客が数多く訪れているという。

しかしながら、最盛期は7,000人いた人口も毎年200人ペースで人口が減り続け、65歳以上が50%近くを占めるなど少子高齢化に歯止めが効かない。お茶づくりの生産者のほとんどが60~70代で後継者問題は深刻だ。このままでは、あと30年ほどで世界に誇るお茶づくりの技術が経たれてしまうことが危惧されている。

そんな中、和束町のお茶の魅力を知ってもらい、町を活性化するため、和束町にルーツを持つメンバーが株式会社抹茶ツーリズムを設立、「五感で楽しむ古民家抹茶カフェ」をOPENするプロジェクトをスタートした。カフェはこの春完成予定で、茶道体験ができる畳スペースや、茶畑を見ながら蛍が舞う川や桜や梅、金木犀といった季節の花を楽しめるウッドデッキも設置する予定だ。川向こうの茶畑を眺めながら、野点やアフタヌーンティー、モーニングヨガや瞑想などを楽しめる場所にするという。

宇治茶の生産の生産量の約半分を占める和束町

外国人観光客向けのお茶ツアーも企画

和束町の京都駅からのアクセスは、電車とバスを乗り継いで片道2時間以上もかかるが、「お茶が好き」という外国人観光客は後を絶たない。しかしなかがら、現地には英語が話せる人が少なく、うまく意思疎通ができない場も多い。そこで株式会社抹茶ツーリズムでは、訪日外国人向けのツアーも企画しており、すでにアメリカや韓国など国外から複数の予約が埋まっているという。

美しい風景が拡がる和束町

尚、株式会社抹茶ツーリズムでは、「古民家抹茶カフェ」のOPENに際し、クラウドファンディングでの支援も呼びかけている。

抹茶ツーリズム創業メンバーメンバー

興味のある方は、クラウドファンディングへの参加や、和束町を訪れてみるのはいかがだろうか?

五感で楽しむ古民家抹茶カフェプロジェクト クラウドファンディング
https://camp-fire.jp/projects/view/720249