EVENT | 2019/02/05

「読者は異質であることにお金を払う」マツコ、悩める作家へのアドバイスが的確すぎると話題

文:岩見旦

2月2日に放送された日本テレビ系「マツコ会議」での、マツコ・デラックスの発言が的確で、クリエイターにと...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

文:岩見旦

2月2日に放送された日本テレビ系「マツコ会議」での、マツコ・デラックスの発言が的確で、クリエイターにとって勉強になると話題だ。

マツコのいる会議室と話題の場所を中継でつなぐ番組で、この日はコミックエッセイの編集部から中継。コミックエッセイとは、作者の実体験に基づき身の回りの出来事や感想をつづった漫画で、近年の代表例として矢部太郎著『大家さんと僕』などがある。

2冊目の壁にぶち当たっているコミックエッセイ作家に喝!

同番組には、1冊目を出版したものの「2冊目の壁のぶち当たっている」という小林潤奈さんが登場。ぽっちゃりした姉とのほんわかした日常漫画を投稿したInstagramはフォロワー11万人超えと人気を誇ったものの、書籍にすると7,000部止まりで続編には至らなかったという。

これを聞いたマツコは、バッサリと一刀両断。

そのもう一個何かが欲しいんだよね。よくある話じゃない、頑張ってめげずに非モテで生きてる女子の話っていうのは。SNSで読むならこれでいいんです。それ以上ってなってくると、もっと変でないといけない。異質であること、違和感を感じることにお金を払うわけだから、みんな。

さらに非モテであることをアピールする小林さんに、マツコは作家の心得を伝授した。

彼氏がいないことによってカップルを見てどう思ってるか。それが大事なんだよね。それが人と違うことが作家かどうかってことだから。(中略)自分の中に持っている悪意や人と違う観察眼を、もう一度掘り下げてみたら絶対あると思う。

シュワルツェネッガーが危険な題材!?

続いて登場したのは、新人賞に応募し続けるも出版に至っていない女性。アーノルド・シュワルツェネッガーに対する熱意を漫画にする構想を語ると、「切り口的には面白いかも」と評価するも、次のように注意を促した。

シュワルツェネッガーって聞くと、ちょっとクスっとなるわけじゃん。その面白さっていうのは確実にあるわけよ。「シュワルツェネッガーのファンなんです」ってあの熱量で来られたときに、期待値が広がるわけ。だから、それに応えうる内容じゃないと、逆に裏切られたことになる。それくらい危険な題材と思っておいたほうがいい。

そして出版に向けて励む女性に、具体的なアドバイスをした。

シュワルツェネッガーの生き方そのものを見ている方が楽しい。それを、あなたを通して紹介するわけだから。リムジンでお面つけてパーティーしたなんて、何にも面白くない。それをどこまで理解した上で作品に落とし込めるかだよね。私これ何か出来そうな気がする。

元編集者の片鱗を見せたアドバイスに反響!

番組が放送されると、Twitter上は「すごい説得力」「マツコのアドバイスが的確で感心」「今までの回と見るからに熱量が違って面白い」「辛口だけどきちんと受けとめてアドバイスしてる」など、いつも以上に多くの反響が寄せられた。

マツコがいつも以上に切れ味鋭いコメントを繰り出したのは、タレントになる前に雑誌編集者として活動していたからだろう。自分の畑なだけに、特に力が入ったに違いない。さらに、異質の人として芸能界で成功を掴んできただけに、発言の説得力がやはり違うものがある。


マツコ会議