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- 2018.12.04
日経新聞×ARで新聞の情報をさらに充実化させるアプリ「日経AR」
文:武者良太
拡張現実で詳細情報にアクセス
電車の中で新聞をバサッと広げていた人は数少なくなり、人々はスマートフォンで情報収集をするようになった現代。キュレーション力の高いニュースアプリによって、誰もが自分の求める、または自分が興味を持つ分野のニュース記事のみに触れられる。
しかしキュレーションの精度が高すぎることで、観測できる記事のジャンル幅が狭くなってしまう。専門家が専門分野の情報のみを探すのであればいいのだが、ビジネスマンとしては広い視野を持たねばならず、ニュースアプリのみを情報収集元とするのは難しい。新聞社ごとのオピニオンが集まり、現代を点ではなく面で知ることのできた新聞には、独自のメリットがあったのだ。
日本経済新聞がリリースした「日経AR」は、新聞とWEBコンテンツの垣根を取り払う可能性を秘めたアプリだ。ARマーカーが印刷されている新聞記事を「日経AR」のアプリ画面から読み込むと、スマートフォンに記事の追加情報や関連情報にアクセスできる。動きのあるインフォグラフや映像、音楽など、従来の新聞では不可能だったコンテンツを、スマートフォンで見ることができる。
紙面に表記されているURLも入力する必要がなくなる。「日経AR」で関連ページにアクセスすることができるからだ。
なお、第一弾展開としては『日経ヴェリタス』の12月2日発売号で、ARを用いた製品やグラフの解説、要人インタビューの動画などを観ることができる。
エコノグラフィクスでは新興国の通貨危機を解説。#日経AR アプリをかざすとビジュアル解説が始まります。#日経ヴェリタス pic.twitter.com/sPqWAJqPkt
— 日経ヴェリタス (@nikkei_veritas) 2018年12月2日
今週の#日経ヴェリタス はAR連動。紙面にアプリをかざすとごらんのようにF R Bパウエル議長が話し始めます。デスク塚本 pic.twitter.com/rU9mu3CibN
— 日経ヴェリタス (@nikkei_veritas) 2018年12月2日
同社はもともと、電子化(WEB化)に積極的な新聞社だ。様々なデータから社会の変化を読み解けるようにと、わかりやすいインフォグラフを駆使したWEBコンテンツ制作も得意としている。
今後、同社が販売している数多くの新聞が「日経AR」に対応していけば、知識の幅が広がるという新聞のメリットをより多くの読者が享受できるようになるだろう。
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「Data Discovery」 | ノースショア株式会社