文:武者良太
レアな駐輪場情報をシェアできる
バイクの販売台数が減っているという声が聴こえて、久しい世の中となった。その原因の1つに、2006年の道路交通法改正による駐車違反取締りの強化があるという。
それ以前のことを思い出すと、広い歩道や安全帯のある高架下が野良のバイク駐輪場となっていた。明らかに人や車、他のバイクの通行のジャマだった。駐車違反取締りが強化されてからはその地帯に駐輪するバイクがなくなり、一部のライダーからは「じゃあどこに駐めたらいいのか!」という疑問の声が発せられた。
2019年現在、バイク用の駐輪場は増えた。新宿や渋谷といった主要駅近くであれば、徒歩圏内に10ヶ所以上のバイク駐輪場がある。駐輪時間をチェックするためのゲートシステムや前輪固定器具などが整備され、一時的な防犯対策においても価値ある場所となった。2018年4月に警察庁が全国の都道府県警に対して出した「自動二輪車等に係る駐車環境の整備の推進について」という通達も、効果を発揮しつつあるのかもしれない。
そんなバイク駐輪場を探せるのが「バイク駐車場&ツーリングスポット検索」だ。アプリを起動すると現在地の地図および駐輪場がフラッグ表示されるフラッグをタップすると料金、台数、営業時間、駐輪可能バイクの制限などが表示される。
いままでにもバイク駐輪場を探せるアプリはあった。しかし情報が古かったり、詳細情報が記載されていなかったり、自転車専用駐輪場も表示されたりと、使い勝手に難があった。
「バイク駐車場&ツーリングスポット検索」は入庫時間・駐輪時間の指定や、車体サイズの指定、屋根の有無などを設定して検索できるのがポイント。750ccを超える大型バイクであっても(駐輪スペースに空きがあれば)着実に駐輪できる場所を探せる。
またユーザーが見つけた新しい駐輪場を登録する機能もあり、最新情報が常に反映される作りとなっている。
アプリは無料で使用できるが、上部に表示される広告の削除や、駐輪場情報の保存などをするには月150円の課金が必要となる。
Googleマップと連動したナビ機能も便利だし、ライダーにとって頼れる存在だ。
なおバイク駐輪場が増えてきたからバイク販売台数が伸びたかというと、残念ながらそんなことはない。80年代のときのように日常のアシとして原付バイクを使うという層が激減しているからだ。