LIFE STYLE | 2021/03/23

「お母さん」「お父さん」という表現を避けるよう、ニューヨークの学校がガイドラインを発行。インクルーシブ教育のあるべき姿とは

Photo by Google Map
文:汐里
多様な人々が尊重される共生社会の実現は、世界的な課題だ。近年、この...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

誤った報道に、学校側が声明文を発表

グレース・チャーチ・スクールが発行したこのガイドラインは、多くのメディアによって取り上げられ、注目を集めた。しかしその一方で、一部メディアが誤った報道をしていると同校の公式サイトで声明を発表した。

一部メディアは、このガイドラインが“教職員向け”ではなく“生徒向け”と報じたり、「mom」などの言葉の使用を“推奨”ではなく“禁止”していると伝えたりしていたという。これにより、間違った解釈が広まり、学校に批判の声も見受けられた。

同校は「人種差別に対抗し、可能な限り歓迎的で、敬意ある学習環境を提供するため、多くの構想の中の一つとして、昨年9月に教職員に対しガイドラインを提供しました。ガイドラインは、義務的なポリシー、カリキュラムの一環、学生に対する指導として発行されたものではありません。ガイドラインの意図と目的をもっと明確にするべきでした。(ガイドラインは)生徒との交流において、教職員が感性と包括性の文化を育むのに役立ち、専門的スキルの開発や継続教育のためのツールになると考えています」と述べている。

インクルーシブ教育は共生社会実現のための大きなカギとなるはずだ。しかし一方で、批判の声も上がるだろう。インクルーシブ教育の在るべき姿について、ぜひ考えてみてほしい。


prev