EVENT | 2020/05/03

「GWに遊び歩く悪いヤツ」はそんなにいるのか。4月に人が押し寄せていた観光地の模様

文・写真:神保勇揮
東京を筆頭に7都道府県で緊急事態宣言が出されて約1カ月が経過し、「自粛疲れ」の色もにじみ始めてきて...

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ほとんどの人は真面目に自粛している。しかし…

今回は主に神奈川県の観光スポットを見て回ったので、他の地域がどうなっていたかはわからない。ただ他社の報道などを読む限り、おおむね同様の傾向にあったようだ。ゴールデンウィーク前は「国道で検温を実施する」といった厳しい対応をする地域もあるが、今のところ人が殺到する事態は避けられているのではないだろうか。

多くの専門家が、「これ以上の感染拡大を防ぐには8割の接触削減が必用だ」と訴える。ビッグデータを保有する通信各社、たとえばヤフー・データソリューションは3月以降、人の移動傾向に関するレポートを多数発信しており、それらを読むと目標の8割には達していないものの、緊急事態宣言以降、全国的に人の移動が激減していることがわかる。

これからもメディアは視聴率やPVを稼ぐために「ここに不謹慎な人たちがいます!」と一部での出来事を騒ぎ立てるだろうが、こうしたデータを読めば一目瞭然、ほとんどの人は真面目に自粛しているのだ。どんなに皆が非難しようとも「こんなに良い出来事がありました」より「こんな最悪な出来事がありました」という記事の方が圧倒的に読まれる・SNSでシェアされるというのはWEBメディア編集の筆者としても痛感するので今後もこうした傾向は続くだろう。

いよいよ正式に緊急事態宣言の延長が決定しそうな昨今。新型コロナの感染拡大には寄与するだろうが、4月上旬時点で「自粛要請が6月まで続くと廃業も意識せざるを得ない」という危機感はあらゆる業界で表明されてきた。

国や自治体の自粛要請に対して、ほとんどの人はきちんと従ってきた。この実績に応えるかたちで、いま一歩踏み込んだ経済対策を打ち出すべきではないだろうか。


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