地の利のある福岡。スタートから海外進出できるチームで
―― ところで福岡で起業したメリットはありますか?
Komatsu:2つあります。1つ目は実利的な部分。僕は技術革新しても削れないコストが、物流費だと思っているんですよ。こればかりは物理的な距離に比例する。花のマーケットって東南アジアにあるので、福岡はここに地の利がある。福岡自体、花の生産量が日本3位というのもあります。
2つ目は情緒的な価値です。スタートアップで一番大事なのは、潜在的なニーズ、声なき声を拾うこと。人の心が読み取れる想像力と、それを実際にモノに映し込む創造力。この二つが重要だと思っていて。
何かを想像するイマジネーションを働かせる時に、この福岡の広い空と自然と都会のバランスは非常にいいです。シリコンバレーの風によく似ています。あと福岡はご飯がうまいです(笑)。
―― 海外との距離のお話をされていましたが、komatsuさんは名前を英字で公開されていたり、グローバルな視点が伺えますね。
Komatsu:最初期からグローバル志向でやっています。僕が日本で良くないと思う風潮は、マーケットサイズは海外マーケットで話すのに、海外に進出するチームが準備できていないことが多いこと。
僕は今この瞬間から海外に行けるチームを組みました。こういった点は、普通のスタートアップと比べて異質かもしれないです。
―― 海外市場はどんな国を意識されていますか?
Komatsu:CAVINではプラットフォーム以外に輸出をしていますが、今はシンガポールと香港が対象国です。
―― 日本国内での展開はどうでしょうか?
Komatsu:現在は九州を中心に展開していますが、ゆくゆくは日本全国を目指すつもりです。お花屋さんやホームセンターなど、花を一般の方々が買いやすい、加工ができるチャネルとつながっていきたいと考えています。
次ページ:途上国の子どもがビジネスを学べる無料の大学をつくりたい