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iPhone 5sでも動作の高速化を実感できた「iOS12」。ボイスメモのGPS自動ネーミング機能と、撮影感覚で家具のサイズが測れる「計測」アプリがお気に入り
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  • 2018.10.04
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iPhone 5sでも動作の高速化を実感できた「iOS12」。ボイスメモのGPS自動ネーミング機能と、撮影感覚で家具のサイズが測れる「計測」アプリがお気に入り

Image by Apple

2018年9月18日、今年も新型iPhoneの登場に合わせてiOSの最新バージョン「iOS12」が正式リリースされた。高機能・高性能化が進むAndroid端末との競争が激化する中で、最新のiOSが目指したのは、斬新なアプリや新機能の導入ではなく、従来からある機能をブラッシュアップさせて使いやすさを磨き、完成度を高めることだった。

伊藤僑

Free-lance Writer / Editor 

IT、ビジネス、ライフスタイル、ガジェット関連を中心に執筆。現代用語辞典imidasでは2000年版より情報セキュリティを担当する。SE/30からのMacユーザー。

数世代前の機種でも動作の高速化を実感

iOS12がもたらす様々な進化の中で、最もユーザーがメリットを感じるのは動作の高速化だろう。Appleによれば、Safariを使用したキーボードのテストでは50%、ロック画面からスワイプしたカメラの起動では70%、高負荷時のアプリ起動では2倍も高速化しているという。

これまでは、かろうじて対応デバイスに入っているような古い機種に新OSをインストールすると、動作が緩慢すぎてイライラさせられることが多かった。そのため、半信半疑でiOS12をインストールしてみると、驚いたことに、iPhone 5sやiPad Air2といった数世代前の機種でも、日常的な利用で高速化を実感できた

iOS12をインストールしたiPhone 5s / iPad Air2 / iPad mini4。

数年前に購入した古い機種を使っている場合、新OSへのアップデートをためらう人が少なくないが、今回はアップデートすることをオススメしたい

とはいえ、常用しているアプリがiOS12への対応を正式表明していない場合には、トラブルが発生している可能性もあるので、アップデートをする前に情報収集を忘れずに。同じ機種でも通信キャリアによって、不具合が出る場合、出ない場合もあるようなので注意したい。不具合が出た時に備え、アップデート前の環境に戻れるようにバックアップもとっておこう

iOS12対応デバイス

iPhone : iPhone XS / iPhone XS Max / iPhone XR / iPhone X / iPhone 8 / iPhone 8 Plus / iPhone 7 / iPhone 7 Plus / iPhone 6s / iPhone 6s Plus / iPhone 6 / iPhone 6 Plus / iPhone SE / iPhone 5s

iPad : 12.9インチ iPad Pro(第2世代) / 12.9インチ iPad Pro(第1世代) / 10.5インチ iPad Pro / 9.7インチ iPad Pro / iPad(第6世代) / iPad(第5世代) / iPad Air 2 /  iPad Air / iPad mini 4 / iPad mini 3 / iPad mini 2

iPod : iPod touch(第6世代)

拡張現実がさらに進化、家具などのサイズ計測も

iOSデバイスの可能性を広げる技術として期待を集めた「拡張現実」も、iOS12でさらに進化を遂げ「ARKit2」となった。

前バージョンのARKitから進化した機能の1つが、ゲームなどの途中で一旦終了したアプリを、後で再開できるようになったことだ。これにより、攻略に時間のかかるゲームなどへの活用が期待できるようになった。

AR体験を複数のユーザーで共有できるようになったことも、ARKit2が実現した新機能の1つだ。複数のユーザーが、各自のiOSデバイスでARコンテンツを同時に表示することが可能となり、マルチプレイヤー対応のゲームも実現できる。

従来は、紙に描かれた絵ように平面上で静止している2Dのモノしか検出できなかったが、ARKit2では、動くおもちゃのように立体的な3Dのモノまで検出可能になっている点にも注目したい。

iOS12では、この3Dオブジェクト検出機能を応用した「計測」アプリも標準搭載されている。

アプリを立ち上げるとカメラが写している映像が表示され、その画面内に計測したい家具などを配置させると、即座にそのサイズを計測することができるので、とても便利だ。

「計測」アプリで靴箱のサイズを計測してる画面。

FaceTimeやアニ文字などコミュニケーション機能も進化

iOS12では、コミュニケーション機能もさらに進化している。

まず、FaceTimeではビデオ通話やオーディオ通話が進化し、一度に最大32人が参加できるようになる(今秋の予定)。

Image by Apple

好きなアニメキャラクターを用いてコミュニケーションできるアニ文字も表現力が向上し、ウインクをしたり、舌を出すことが可能になった。自分に似たアバターのようなアニ文字を簡単に作れる、ミー文字の機能も追加されている。

Image by Apple

アプリケーション内のカメラから、アニ文字やフィルタ、ステッカーなどの多彩なエフェクト機能を使って写真やビデオを作成し、直接FaceTimeやメッセージで共有することも可能になった。

Siriがさらに便利に。使いすぎの監視や使用制限も

Googleなどと熾烈な開発競争を繰り広げてるAIアシスタントSiriの機能も、iOS12では強化されている。

これまでSiriの利用法としては、天気や時間など知りたい情報を尋ねることがメインだったが、新アプリ「ショートカット」を使うことで、対応アプリに設けられた様々なショートカットをSiriに登録し、実行させることができるようになった。

また、Siri翻訳が日本語に対応し、日本語から英語、中国語への翻訳や、その逆もできるようになっている。

スマートフォンの使い過ぎが社会問題化する中で、iOS12では、iPhone/iPadの利用状況を監視して、グラフや数値で提示してくれる機能も新たに搭載された。子供の使いすぎを防止するための使用制限をかけることも可能だ。

ボイスメモがiPadに対応、GPS自動ネーミング機能も

筆者のように音声メモを頻繁に利用する者にとって、iOSが標準搭載している録音用アプリ「ボイスメモ」の機能が強化されたことも気になる。

注目点は、目的に応じて音声品質を選択できるようになったことと、GPS情報を使った録音データの自動ネーミングが可能になったことの2つだ。

オーディオ品質のデフォルト設定では、圧縮することでファイルサイズを小さく出来る「AAC」フォーマットが選択されているが、より高品質な音声を記録できる「非圧縮」も選択可能になった。

音声ファイルの記録時に、GPS情報を使った自動ネーミングが利用できるようになった点も便利だ。録音ボタンを押した時点で位置情報に基づくファイル名を自動的に付与してくれるので、一々自分で名前を付けて保存しなくても後で探しやすい。インタフェースの改善により音声ファイルの検索・編集もしやすくなっている。

iPadでも利用できるようになったボイスメモ

iOS12では、この他にもポートレート機能の強化や、RAW形式の画像データ編集機能の搭載、写真検索機能の向上、推奨する写真加工方法の提案など、カメラ関連の機能強化も図られている。


Apple iOS12

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