CULTURE | 2021/10/13

52歳の誕生日を迎えた今もトップに君臨する石田ゆり子。『逃げ恥』前にあった再ブレイクの兆しと「今が旬」の理由【連載】テレビの窓から(11)

イラスト:IKUMA

木村隆志
コラムニスト、コンサルタント、テレビ解説者
「忖度なし」のスタンスで各媒体に毎...

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イラスト:IKUMA

木村隆志

コラムニスト、コンサルタント、テレビ解説者

「忖度なし」のスタンスで各媒体に毎月30本超のコラムを寄稿するほか、テレビ・ウェブ・雑誌などにメディア出演し、制作現場への情報提供もしている。人間関係コンサルタントや著名人専門のインタビュアーとしても活動中。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。

誕生日が話題になる稀有な50代女優

10月3日、52歳の誕生日を迎えた石田ゆり子がインスタグラムに「本日、わたくし誕生日でございまして たくさんお祝いメッセージを頂き本当にありがとうございます」などと感謝の言葉の言葉をアップ。さらに友人からのプレゼントを喜ぶ姿を映した動画を公開し、多くのメディアが報じた。

今、「1つ年齢を重ねたこと」がここまでニュースになるのは石田ゆり子くらいではないか。ニュースのコメント欄には、「いつまでも魅力的な人」「間違いなく若々しいけど、自然に無理なく年を重ねている感じなのが凄いし、憧れる」「52?!まじで見えない 本当に物心ついた20年前からずっと好き」「癒されるなぁ 素敵な女性です」などの称賛で埋め尽くされ、「そう思う」ボタンが押されている。

いわゆる「美魔女」ではなく、ナチュラルな美しさを感じさせる50代女性として唯一無二の存在となっているのだろう。もちろんそれをキープするための努力はしているようだが、ファッション、家具、器、雑貨、ペットとの暮らしなども含め、自然体を感じさせるイメージのよさが、「石田ゆり子」というブランドとなって現在の人気を支えている。

ところがあらためて振り返ると、約35年の芸能生活で、現在のような好感度を得たのは、ここ5年程度に過ぎない。それ以前の30年間は現在のイメージとは異なるものがあり、それは女優としては必ずしも順風満帆と言えるものではなかった。

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