EVENT | 2021/06/22

寿司が仮想通貨で買える時代に!? 寿司職人の包丁さばきが今話題のデジタル資産「NFT」に

「鮨 渡利(渋谷区渋谷、店主・渡邉哲也)」は5月、江戸前寿司の包丁さばきなどをデジタル資産「NFT」化した「SUSHI ...

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「鮨 渡利(渋谷区渋谷、店主・渡邉哲也)」は5月、江戸前寿司の包丁さばきなどをデジタル資産「NFT」化した「SUSHI TOP SHOT」の販売を開始した。世界で初めて熟練の職人技という所作がブロックチェーンに刻まれたもので、第一弾の「マグロ」「コハダ」「アジ」「カスゴ」「サクラマス」の5種類に続いて、6月14日には店舗での優待特典などを受けられる限定NFTも発行する。

コロナ禍の逆境の中、技術と文化を多くの人に伝えるための挑戦は話題を呼び、経営者や投資家、アーティストも注目して来店するなど、連日予約が埋まり、話題となっている。NFTとは、ブロックチェーンを用いて特定のデータを世界で唯一無二のものとすることができるデジタル資産技術。国内では著名なVRアーティストのせきぐちあいみ氏の作品が約1300万円で落札されるなど、デジタル絵画や音楽の分野で「NFT」化が新たな経済インフラとして期待されている。今回は「SUSHI  TOP SHOT」の発行を進めるプロデューサーの徳永大輔さんと暗号資産やNFTに詳しくアドバイザーを務める仮想NISHIさんにお話を伺った。

聞き手・文:米田智彦

仮想通貨SUSHIで売り出した「SUSHI TOP SHOT」は即売り切れの大反響

―― まず5月にSUSHI TOP SHOTが公開されて、反響などいかがだったでしょうか?

仮想NISHI:反響はめちゃめちゃよかったですね。Twitterでもいいねや引用リツイートの数がとても多かったですし、各メディアさんでも大きく取り上げられました。売れた状況というのは、NFTをMint(NFT化する作業)してからほぼ、最終Mintの2分後に完売しました。即売だったので、熱量が高かったと認識しています。

徳永:40個の作品が全部売れたということは非常に喜ばしいと考えています。制作した意図としては、日本の寿司文化の職人技術の伝統とブロックチェーンの最新技術を掛け合わせて海外に訴求したいという思いがあったんですね。なので、例えば作品を見ていただいても、先に英語があって、その後に日本語がある作り方にしています。今回はClubhouseで広まり、国内のユーザーが多かったですが、ものによっては、外国の方に買われ、友達にプレゼントされ国外に渡っていったという事例もありました。ところで、仮想通貨SUSHIというトークンはご存知ですよね?

―― はい。知っています。

徳永:SUSHIトークンを発行しているSUSHISWAPはFuture Fundという海外の会社が運営しているんですが、そこのTwitterが引用リツイートしてくれたり、近年話題のNBA Top Shot (NBAとカナダに拠点を置く「ダッパーラボ」が展開するデジタルカードゲーム。最近では、マイケル・ジョーダンらから3億500万ドル(約335億円)もの資金調達をした)の代表であるロハムさんがSUSHI TOP SHOTについて引用リツイートして下さったり、海外のパワーのあるユーザーに対して響いていることは、自分の中では手応えを感じています。

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