LIFE STYLE | 2021/02/15

働きながら4人の子どもを育てた母親、司法試験に合格「諦めることは私の辞書にはありません」

文:滝水瞳
夢は大きければ大きいほど、達成した時の喜びは計り知れない。さまざまな難局を乗り越えて10年越しの夢を達成さ...

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文:滝水瞳

夢は大きければ大きいほど、達成した時の喜びは計り知れない。さまざまな難局を乗り越えて10年越しの夢を達成させた1人の女性のサクセスストーリーに今、世界から祝福の声が届いている。

10回以上、司法試験に不合格

1983年、当時18歳だったエブリン・ウーバさんは弁護士になるという夢を持ち、故郷ナイジェリアから米国カリフォルニア州に移住してきた。しかし『Good Morning America』によると、移住からほどなくして父親が脳卒中で倒れ、経済的困難に直面。私生活では結婚して4人の子どもを授かった。ただひたすらに子育てに追われ内に、自分の夢は後回しになっていた。

依然として弁護士になりたいという情熱を持ち続けていたウーバさんは、自身の末っ子が2歳になったタイミングで、フルタイムの仕事をこなしながらロースクールに通うことに決めた。2011年にカリフォルニア州南部にあるロースクールを無事卒業。生前の父親と交わした「司法試験に合格する」という約束を果たすべく、ウーバさん勉強に明け暮れる日々を過ごしていた。

しかし試験結果は不合格の連続だった。合格点にあと一歩という時もあったものの、オンライン上で「不合格」の通知を見る度に落胆したという。不合格となった数は実に10回以上。普通の人ならここで諦めてしまうところだが、ウーバさんは違った。「受験」をやめたのではなく、「不合格の数を数える」のをやめた。「諦めることは私の辞書にはありません」と断言するウーバさん。次回こそはと、より一層勉学にいそしんだ。

ウーバさんは毎晩、福祉の仕事を終えてへとへとになった体に鞭を打ち、教科書を開いて深夜まで机に向かった。時間と労力を勉強にあてたことで家族が犠牲になったこともあったが、ウーバさんを止めようとする家族は誰一人としていなかった。むしろ娘のネーチェさんは鼓舞してくれた。「今諦めても時間は戻ってこない。私たちが一緒に過ごせたかもしれない失われた時間から何が得られるの?」というネーチェさんの言葉に、ウーバさんは奮い起こされ、ますます勉学に励もうと前を向くことができたという。

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