EVENT | 2020/11/06

最も収益性が高いのはストア事業ではない?! Amazonの収益モデルを紐解いてみたら、成功の秘訣が見えてきた

文:山田山太
1995年にアメリカでサービスをスタートしたAmazon。それ以来、事業を多角化、巨大化させながら世界中...

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文:山田山太

1995年にアメリカでサービスをスタートしたAmazon。それ以来、事業を多角化、巨大化させながら世界中にユーザーを増やし続け、現在その時価総額は1.7兆ドルにも上る。

そんなAmazonはどのようにして売上を得ているのだろうか?2019年6月から2020年にかけての純売上高を基に、Amazonの収益モデルを表したインフォグラフィックを『Visual Capitalist』が作成。各事業の競合他社と共にその規模を紹介したい。

大半を占めるのはやはりストア事業 

Amazonの中で最も多くの売上を誇るのは、やはりオンラインストア事業だ。その金額は約1630億ドルと、全体の50.4%を占めている。また、『statista』によれば、年に一度オンラインストア内で行うセールイベント「Amazon プライムデー」の2020年の売上は、全世界で104億ドルにも達していると推定されている。競合にはEC事業も行うアメリカ小売最大手のウォルマートと、中国EC大手、Jd.comが挙げられている。

次いで多くの売上を上げているのが、サードパーティー・セリング・サービス。いわゆるAmazonマーケットプレイスだ。外部の事業者がAmazonを通して商品の販売を行うことができ、Amazonはその販売手数料と送料から売上を得ている。その売上は約630億ドルで、全体の19.7%も売り上げている。この事業はここ数年で大幅に拡大しており、2018年はAmazonのストア事業の売上の58%を占めた。これは2000年に3%だったことを考えると、その成長っぷりが分かるだろう。インターネットオークションでは世界最多の利用者を持つECサイトeBay 、そしてハンドメイド雑貨などを主に扱うマーケットプレイスサービスのEtsyが競合に挙げられている。

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