LIFE STYLE | 2020/06/12

父親が新型コロナ感染。生活困窮も、拾った財布を正直に届けた11歳少年に、100万円の支援が寄せられる

文:pickwick
正しい行いをすれば、きっと自分に返ってくる。
そんな幸せの法則を思い出させてくれる、ある男の子...

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文:pickwick

正しい行いをすれば、きっと自分に返ってくる。

そんな幸せの法則を思い出させてくれる、ある男の子の正直な行動に称賛の声が寄せられている。

自宅のインターフォン映像に映った男の子

米国ウィスコンシン州グリーンベイに住む高校生のチェイス・ダールケさんは先月、友人と釣りに出かけていた時、財布を失くしてしまった。チェイスさんは、もう見つからないだろうと諦めていた。

その日の夜、ダールケさん一家は、自宅の近所でバーベキューをしていた。すると、チェイスさんの母親であるミシェルさんのスマホに、誰かが自宅のインターフォンを鳴らしていると通知が入った。アプリを確認すると、玄関に一人の男の子が立っていた。彼はチェイスさんが落とした財布を拾ったので、中にあった運転免許証を見て届けに来たという。

その男の子がお金を持っていないことに気づいたチェイスさんの父親ジェイソンさんは、財布の中に入っていた2ドルを男の子に渡したが、「わざわざ届けてくれる人がいたことに驚き、動揺していました」と振り返る。

財布を拾った男の子、父親が新型コロナ感染者

ダールケさん一家はこの男の子にもっとお礼をしたいと考えた。しかし、名前も連絡方法もわからない。そこでミシェルさんは、アプリから画像を取り込み、「この子を知りませんか?」と25日。自身のFacebookに投稿した。

すると、その男の子の身元に関する情報がすぐに入ってきた。財布と届けてくれたのは、11歳のヴィンス・ヒエトパス君だった。

「公園で散歩して車に戻ろうとした時、木のそばで財布をみつけたんだ」と『WFRV Local 5』の取材に語るヴィンス君。「2ドルもらえたし、嬉しかったよ」と、この一件はすでに終わったと思っていたという。

実はヴィンス君の父のロレンソさんは新型コロナウイルスに感染していた。食肉工場で働いていたが、回復後も呼吸が苦しくてPPE(個人用防護服)を着ることができず、何カ月も仕事に復帰できないままだという。ロレンソさんは臨時の仕事をするしかなく、一家は金銭的に苦しい状況に置かれていた。

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